ソリッドパーツから板金パーツを作成する

ソリッドパーツから板金パーツを作成する

中間ファイルでインポートしたソリッドパーツや、IRONCAD で作成したソリッドパーツから板金パーツを作成する方法を説明します。

板金パーツに変換可能な形状

例)
ブロック状態で作成されたソリッドパーツ

IRONCAD で作成したソリッドパーツおよび中間ファイルでインポートしたソリッドパーツ、どちらも操作が可能です。

板金状態(箱状態)になっているソリッドパーツ

IRONCAD でシェル化したソリッドパーツおよび中間ファイルでインポートした板金形状のソリッドパーツ(または箱状のソリッドパーツ)、どちらも操作が可能です。

操作方法

〔1〕 ソリッドパーツを板金パーツに変換するには、[板金] タブ → [ソリッド/サーフェス]グループ → [ソリッドパーツから板金パーツを作成] を選択します。


〔2〕 ソリッドパーツは、溶接された後の形で作成されていますので、板金パーツに変換するためには、曲げ部と分割部の設定が必要です。
曲げ部と分割部を作成するために、プロパティ画面の項目を設定します。
  1. 面の選択:基準となる面
  2. ベンドエッジ:曲げるエッジを選択
  3. 既定の半径:エッジの曲げ半径を設定
  4. 既定のリップ:曲げ後の隙間の設定
  5. プロパティオプション:材質/板厚(標準ストックのストックの変更)の設定
標準ストックに無い板厚はカスタムストックに設定します。



〔3〕 面とエッジの選択順
・面の選択 ①
・ベンドエッジ ②③④⑤ を選択します。
※基準面に接しているエッジの選択順の指定はありません。
・ベンドエッジ ⑥⑦ を選択します。
※ベンドエッジ ⑥⑦ はベンドエッジ ②③④⑤ より先に選択できません。
基準面に接しているベンドエッジ ②③④⑤ を選択した後に操作してください。


プロパティを設定すると、シーン内パーツが画像のような表示になります。


薄青色      = 基準面(一番上の面)
青色エッジ = 曲げ部
黄色エッジ = 分割部
黄色エッジは、曲げ部のエッジを選択すると自動で判断し、自動で設定されます。

〔4〕 コマンドを実行後、ソリッドパーツが板金パーツに変換されます。

元のソリッドパーツは抑制された状態でそのまま残ります。

部分拡大画像(基準面)

曲げ部と分割部が作成されます。

板金パーツに変換されましたので、展開も操作が可能です。


板金パーツに変換できない形状

<ケース1> 穴形状や穴以外の曲面を含んだパーツ
例)
穴の開いたブロックパーツ


穴の開いた面は選択できますが、穴部のエッジの選択ができません。


穴部の形状は作成されず、板金パーツに穴が開いた状態になります。

穴の立体形状は、板金パーツとして一体で作成することができないため、穴形状は後で追加作成してください。

<ケース2>  ピラミッドのような四角推で階段状になったパーツ

2段目以降の分割部分が認識できません。

<ケース3>  自由曲面を多用した形状や小さなサーフェスが多数存在するパーツ、複雑な形状のパーツ

基準面に接する分割エッジは認識しますが、面が複数作成されているためどこで分割するか判断ができず、分割するエッジを認識(または選択)できません。

<ケース4>  最初からフィレットや面取りがあるパーツ

フィレットや面取りが作成されているパーツは、フィレットや面取りを削除してください。

<ケース5>  溶接などで追加された板金パーツ

板部分と円筒部分は別々に板金パーツにする必要があります。
一体で板金パーツにすることはできません。

その他
自由曲面で作成されたパーツや複雑に入り組んだパーツは対応できない形状もあります。

板金パーツに変更できる要素の操作方法をご紹介します。
下記動画をご参照ください。

IC-035

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